ドイツ・ベルリン / アレクサンダー広場の世界時計

 

こんにちは。クレア自由が丘治療院の比良田めゆみです。

知っている方は知っている知らない方は知らないかと思いますが、昨年まで長旅に出ておりました。

I couldn’t love NY at that time

NYの鍼灸大学の学校見学のためNYに滞在していたところ、どうにも体調が良くない。

入学を考えていた鍼灸大学の学費の高さに悩まされ、下痢と長引く風邪に悩まされ、なぜか仏教徒で自称アーティストのイタリア人大家が毎朝スピーカーで流すお経に悩まされ、毎晩バスルームで出会うゴキブリに悩まされ、I love NewYorkと言えない自分に違和感を感じ、ドイツに住む友人を頼りにNYから2週間のドイツの旅に出ました。

(結局、住んでいたアパートの衛生状態の悪さとアパートがあった街の雰囲気が自分に合っていなかったのだと今は思います。今なら言える I love NY!)

 

ドイツへ逃亡

2015年8月11日、NYから離れて、着いたのはスイス・チューリッヒ。

友の住む家はスイスとドイツの国境の街にありました。

なんと美しい街なのだろう!

NYの喧騒から逃れてやってきたスイスとドイツの国境地帯は、私の心を打ちました。

友達は仕事があり、数日、友人宅周辺をブラブラ散歩していたのですが、このまま2週間、この街しか知らないでまたNYに戻るのは勿体ないかなと思うようになりました。

そして、急遽、友人の家に大きいスーツケースを預けて、長距離バスを使い、友人宅のある国境の街コンスタンツからミュンヘン、ベルリン、ケルンと小さくドイツ一周をしてくることにしました。

こんな感じ。「自宅」と書いてありますが、「自宅」ではなくて「友人宅」。
地図はGoogle Mapより。

ちなみにドイツの長距離バスの予約は、とても簡単に取れてかなり格安です。

バスの乗り心地はとーっても快適なので、おススメです。
MeinFernbus

ヨーロッパの各都市に向かって走っています。近い都市同士だと700円くらいからあります。

例えばスイスのチューリッヒから友達の家ドイツのコンスタンツまでは1000円くらいでした(時間にもよります)。
MeinFernbus

ドイツ語と英語で調べられます。簡単なので、ぜひ試してみてください。

 

ドイツ一周一人旅

バスで旅をする中で、更にまたドイツっていいなぁと思うようになりました。

ミュンヘン・マリエン広場

 

ベルリン・ブランデンブルク門

 

ケルン大聖堂

 

ケルンの香水博物館前

 

コンスタンツの普通の住宅街

 

ドイツ一周をしてから、再び友人宅に戻ると、友人がドイツで働いている日本人の寿司職人の方とその奥さんを紹介してくれました。

寿司職人の方はお家に招いてくださり、海外で働くご苦労や、その中から得られる面白さ、ドイツの光と影についてお話してくださいました。

その方曰く「学校なんか入らないで、ワールドポストで仕事を探せばいいじゃん!」とのこと。

「なんでしたっけ、それ?」と思い、友人宅に戻ってから調べました。

それは、海外の求人サイトでした。
海外求人・海外就職・海外転職などの海外求人情報はWORLD POST

おぉ結構、海外の求人てあるのね!と思いました。

 

ドイツで働けるかも!?

2015年8月末にNYに戻ってからもワールドポストでドイツや周辺ヨーロッパ諸国の求人を調べました。

そこに、ドイツ・デュッセルドルフの日系人経営のマッサージ店の募集がありました。

「あぁこれは、ドイツが私を呼んでいるということだな」と勝手に思い込み、いざ応募。

鍼灸師の募集ではありませんでしたが、それは追々、何か方法を考えようと思いました。

 

「すぐに面接に来れませんか?」というデュッセルドルフのマッサージ店オーナーからの早速のお返事。

「いや今、NYにおりまして、もうすぐ日本に一時帰国する予定で、東京行きの航空券がありまして、今すぐドイツに行くのは難しいです」

すると、

「では、日本にもオフィスがありますので、そこで実技面接を受けて下さい」とのこと。

そして帰国後、すぐに日本のオフィスに面接に伺いました。

2015年9月中旬のことです。

 

 

と、その頃、ドイツから流れるこんなニュース。

2015年9月5日は、欧州の歴史を大きく塗り替える日となるだろう。この日の早朝、独首相のアンゲラ・メルケルは、隣国オーストリアとともに、ハンガリーで足止めを食っていたシリアやアフガニスタンなどからの難民を入国させる方針を発表したのだ。
難民問題に臨んでメルケル首相が行なった歴史的決断 「モラルと倫理の政治」は、ドイツと英仏間の格差を歴然とさせた

 

 

マッサージ店オーナーからのお返事の雲行きが怪しくなってきました。

だいぶ待ち、待ちくたびれた頃、最終的に2015年10月中旬、このようなお返事を頂きました。

比良田さんが東京でされていた鍼灸とマッサージを融合した施術はまだデュッセルドルフにはないので、今後すごく期待が出来ます。
ドイツ人の医療行為のマーケットにも打って出ることも出来ます。
そのことも含めて考えていたのですが…

ですが今起きている問題はシリア、北アフリカからの難民がドイツになだれ込み外人局も大変なうえに労働ビザが却下されている状態です。

今の状態がある程度おさまるまで見るしかありません、いつおさまるかも分かりません、考えられるのは焦って渡独しても時間が過ぎるのみです。
様子を見ましょう。

とんでもないときに募集が重なりましたね。

正直言って比良田さんほどのキャリアの方を使うのであれば、それなりの受け入れ体制を取らなくてはなりません。
指圧マッサージだけではもったいないです。

鍼灸を組み合わせて打って出れば、大きなビジネスチャンスが広がっています。
長年、ドイツでやってきているので経験上、商売感覚でわかります。

もしドイツ語を勉強されて国家試験を受けて頂けるのであれば、連絡をください。
窓口は開けておきます。

※※

 

なんだかね…。

今、久しぶりにこのメールを読み返しました。目にゴミが入ったかな。なんでか、目頭が熱くなり…。

2015年8月に応募して、9月に面接と実技試験、メルケル発言。そして10月。

こんなところにシリア難民の影響が…。

人生って分からないものです。

 

私には決められなかった

腹を括って、ドイツ語の習得を前向きに考えるという決断もあったかもしれません。

鍼灸師として、海外でやって行きたいという気持ちで出て行ったのですから、ドイツでやるならドイツ語の習得は絶対なのです。

しかし、最初の募集時はデュッセルドルフは日本人がたくさん住んでいてお客さんの多くは日系人、時々ドイツ人の方がいらっしゃる場合もありますが、少しずつドイツ語を習得していけば良いでしょうと書いてあったので、そこは甘く見てしまっていました。

シリア問題の件で時間が経つにつれて、オーナーの考えもいろいろ変化があったようで、せっかくならばドイツ語を習得してドイツの国家試験を受けたらどうかという考えになっていました。

 

しかし、ドイツの国家資格であるハイルプラクティカー(自然療法士)資格がドイツ人が受験しても難関であることはドイツ人の友人に聞いても、自分で調べても分かりました。

※ドイツで鍼を打つには、ドイツの国家資格であるハイルプラクティカー(自然療法士)という代替医療(東洋医学やハーブ、ホメオパシーなど)を扱うことのできる免許が必要です。

「それでも、頑張ってみる」とその時は決めることはできませんでした。

当初はドイツで数年働いてみて、それからそういうのは考えていくのだと思っていました。

急に出た話に、即答で「イエス」とは言えなかった自分がいます。

 

少し自分には時間が必要でした。

そして、ドイツという国にも、ドイツにいるオーナーにも時間が必要でした。

 

その後、少し考える時間を持ちたかったこと、もう少し英語力を高めたかったことなどあり、ヨーロッパでも有効とされているオーストラリアのマッサージラインセンスの取得を目指し、ゴールドコーストに渡りました。

 

旅の最後にデュッセルドルフに行ってみました

そして、オーストラリアでマッサージ職業訓練学校でライセンスを取得し、2016年5月に再びドイツに渡りました。

その時、初めてデュッセルドルフに行ってみました。

その時の日記を最後に載せておきます。

 

ありがとう&さよならデュッセルドルフ!

2016年5月19日Germany,Düsseldorf

ヨーロッパ最大の日本人街がある、と言われているデュッセルドルフに来てみました。

想像と違って、「あれ!?どこに日本人街があったの?」という感じで少しガッカリ。

日本人て意外に海外で群れないし、普通に平和に生きようと思うとわざわざ海外に行かないとならない理由もないし、もしわざわざ海外に行くならそんなに群れたくないだろうし…と、巡り巡って、現在、海外の日本食品店、日本食レストランのほとんどは他の東洋人がやっているところが多いです。

そして、日本人コミュニティー縮小の傾向…きっとデュッセルドルフも例外に漏れず。

デュッセルドルフ自体はドイツの普通のシュッとした都市という印象。

デュッセルドルフは私を必要としていないなと思い、なんだかすごく吹っ切れました。

長らくデュッセルのことを考えていたので、ちょっと悲しかったですけど。

泊まったホテルはいつもと同じくらいの料金なのに、珍しく部屋にバス・トイレ付き、テレビ付き、スーツケースを全開にしてもまだ歩ける部屋の広さで、安心して睡眠できました。それだけで十分。

ありがとう&さよならデュッセルドルフ! 

 

世界にとってはちっぽけな話なのですがね。

このことを振り返って全てを文字にするまでに、時はだいぶ流れました。

 

補足1 ハイルプラクティカー資格なしで、ドイツで鍼灸師として働く方法

ドイツで鍼灸治療を行うにはハイルプラクティカー資格が必要ですが、ハイルプラクティカー資格がなくても医師の監督下であれば、ドイツで鍼灸治療を行うことができるという話は聞きました。

サッカーチームなどに帯同しているスポーツトレーナーで鍼灸を取り入れている方は、医師監督下という条件で働いているようです。

東洋医学に理解のあるドイツ人医師とタッグを組んで、その医師のクリニック内で働くというのは、日本人鍼灸師の活躍の場の可能性として”あり”なのかなと思いました。

 

補足2 ドイツの隣りオランダで日本の鍼灸師資格は有効か?

ドイツでは、鍼灸治療を行うにはハイルプラクティカー資格が必要ですが、お隣のオランダではどうなのだろう?と調べた時の回答を載せておきます。

オランダの移民法律事務所宛に日本の鍼灸師資格はオランダで有効かどうかという問い合わせをした時のお返事。

お問い合わせの件ですが、オランダで鍼灸師として仕事をするために、資格は必要ありません。
よって、オランダで資格を書き換えなくても鍼灸師として働くことができます。

という回答でした。

(2016年時点で調べたことです。また状況は変化しているかもしれません。もし私の書いていることで「それは違うよ。本当はこうだよ」というところがありましたら、できるだけ正しい情報を書きたいのでご連絡ください。)