毎回、伺うクライアントさんとの会話(問診)について

 

普段、当たり前のように、クライアントさんとお話をしていますが、自分では全く以って当たり前とは思っているのですが、こうしないと施術が始まらないという問診の型があるのだなと思い、そのやりとりの順番を書いてみることにしました。

こう書いてみると、普通なのですが、けして怖い治療院ではないのですよというのが分かって頂ければ幸いです。

 

 

最初に立ち上がった状態でお話を伺います。

 

私の治療は、どの方も一番最初は立ち上がって、斜め後ろに立たせて頂き、「今日はどこがおつらいですか?」と伺わせて頂きます。

例えば、「腰です」と多くの方がザックリとしたお返事をされます。

場合によっては、その時点でこれこれこう痛いのだ!と、痛みや辛さを話し始める方もいらっしゃいますが、普段、どんな風に痛いのか辛いのか、皆さんが訴え慣れているわけではないでしょうから、そのあとに、

「今一番、痛い、辛い、もしくは、手を当てたくなる、手で摩りたくなる、自分の手で揉みたくなる場所はどこですか? 一番最初に手が行くところです

と伺います。

 

そうすると、ほぼ100%の方が悩まずに、「ココ!」と手を当てます。

(たまに、「あれ?ここに来たら、安心して、どこが痛いのか分からなくなっちゃった。さっきまでここが痛いなぁと思ってたのに…」という方もいますが…。)

 

 

なかなか面と向かって、「今日はどんな風に痛いですか?」と聞かれて、言葉で順序良く話すのは至難のワザです。

相手にきちんと伝えなければならないというのは、プレッシャーかと思います。

そんなプレッシャーを受けるために、治療院に来て頂いているワケではありません。

自分に置き換えた場合も、自分の専門外のことを言葉で説明するのは難しいものです。

 

 

ココ!の場所を教えてもらえれば、話はスムーズ

 

「ココ!」と手で差し示した後に、芋づる式にどう痛いのかをお話される方もいます。

「腰のココなの」と指で示されたあと、「実はその腰の上の背中のところも張る感じなんです」、

「もっと言うと、実は肩や首、特に右側が重いのです。そう言われてみると、腰も両方つらいのですが、どちらかと言うと、右側の方が…」など、お話が続いていきます。

 

また、「ココ!」と差し示した後に、それ以上、何もおっしゃらない方もいらっしゃいます。

そうすると「”どんな風に”ですか?」と伺います。

面で痛いのか? 点で痛いのか? じっとしていても痛いのか? 動かすと痛いのか?

朝いちばんが痛いのか? 夕方が痛いのか?

いろんな説明が返ってきます。

 

 

そのあと、「次に、二番目に手を当てたくなる場所はどこですか?」と伺います。

その時の手の当て方、訴え方によって、一番目に辛いところの辛さがどれくらいなのかもわかります。

 

一番目と同じくらいのリアクションなのか、一番目のところを指差した時よりも指差す熱量と言いますか、訴え方の強弱で、本当につらいのは一番目のところだけなのか? それとも二番目のところもかなりつらいのか?

 

その部分だけの問題なのか、複合的な問題なのか? いろいろ分かります。

 

それと「なぜそこが今回、おつらいのか、思い当たる原因はありますか?」と伺います。

「あぁそういえば、この間久しぶりにゴルフをした」とか、「仕事がずっと忙しくて座りっぱなしだったんですよ」とか、「全く理由が思い当たらないんですよ」という方もいます。

どのお答えも、治療において素晴らしいヒントです。

 

治療の答えの90%以上はクライアントさんご自身が持っているのだろうなと思って日々、施術をしています。

 

そのあと、状況によって、軽く身体を曲げて頂いたりします。

どの格好で痛みが出るかを伺います。

 

そしてうつ伏せになって頂いて、触診をしながら硬さを診たり、またお話を伺ったりして、鍼を打っていきます。

 

 

痛いところは、痛いところだけではなく、そこを中心にどう痛いのか?

 

私の治療は、つらいところを手厚く、けれども、身体全体を拝見させて頂きます。

痛いその部分が痛いのはそこだけの問題ではないことが多いからです。

(骨折、打撲など、その部分に何か衝撃を受けたとか、そういったものは、また別ですし、そういった怪我の急性期(なってすぐの状態)は私はクリニックに行かれることをお勧めしています。ただ、骨折なども、ある程度、慢性期になってくるとその治療部分やその周りに負担が掛かってくるため、鍼治療は早期治癒、慢性痛の緩和に有効です。)

 

 

 

まとめ

 

いきなり、お話を伺っても、どこがどうで…というのは説明しづらいものですよね。

痛みやつらさの感覚の説明と言うのは特に難しいものです。

医療関係者や、健康に相当詳しい方でないと、ここがこうというのは難しいと思います。

こちらが、知りたいことを順番で伺っていくと、多くの方が「実はね~」ということをお話してくれます。

ご本人もお話をしているうちに気付くこともあります。

 

私はそのお話を頼りに、施術をしていきます。

難しいことは全く聞きませんし、クライアントさんが嫌がることはしない方針で施術をしています。

例えば、「どうしてもお灸は苦手」という方にはお灸はしません。

私の治療において、鍼のズーンという響きの感覚も大事なのですが、「どうしても鍼が響くのは苦手なので、それをなしで」というリクエストにもお答えすることもあります。

 

私の治療院は最近流行りの『刺さない鍼 熱くないお灸』を謳う治療院ではけしてありませんが、誰にでもザクザク鍼を打つ、嫌がるのに熱いお灸を据えるという治療院ではなく、きちんと耳を傾ける治療院です。

安心していらしてください。

 

ザクザク打って欲しい方も遠慮なくお伝えください(笑)